このページでは当店での実際の施術例をいくつかご紹介します

ご予約の際の参考になりますし、アプローチとしては一例ではありますが「このような悩みや問題はこうやって解決するものだ」というのもわかるかと思います。

襟足の生えグセ問題

「襟足の生え方が悪くてショートカットやボブにすると汚くなってしまう」というのはよくある悩みです

当店でも「ショートにしたいんですが襟足が上に向かって生えてるんです!」というのはよく言われます

しかし実はこの問題の解決策はとても簡単です

簡単なのですがこの解決策をやる美容師は少ないようで、あまり知られていません。説明するとビックリされますからね。

 

beforeの状態です。おそらく「一週間前にショートカットにしたけどブサイクだから直してほしい」という修正依頼だった気がします

襟足以前に全体的なシルエットや毛先の処理が汚いですが、ひとまずは襟足に注目してください

画像のように「襟足に生え癖があり、後ろのシルエットや毛先が汚くなってしまう」のはよくあること。ショートなのかボブなのかよくわかんない状態になってしまっていますね。

 

襟足はこのような形状です

・M字に生えている
・毛根の向きがバラバラで毛がぶつかり、ケンカし合っている
・上に生えているゾーンがある(M字の両端)

このような状態で短くしても美しいスタイルになるはずもありません

生まれ持ったものなので仕方がないのですが、対処法があるのであればそれをやればいいだけの話です。

 

afterです

「その対処法」を行いました(もちろん襟足だけじゃなく全体的に私が切り直してますよ)

beforeと比べると同じ人だとは思えないのではないでしょうか?

髪と肌の馴染みがありフィット感や自然さがありますね。文句なく美しいと自負します。

 

種明かしです

邪魔になる部分を全てバリカンで剃りました。これ以外に方法はありません

剃るのに抵抗がある場合は無理にやる必要はありませんが、その場合はafterのようなスタイルにするのは不可能です

ちなみに今回の例はかなりの面積を剃りました。ここまで剃るのはそんなによくあることではありません

極端な方が伝わりやすいかなと思い、この例を選びました。

無意味なパーマと汚いカットの修正

パーマというのは髪質やコンディションを非常に選びます

パーマに向いていない髪質、パーマに向いていない人は当てるべきではないというのが当店のスタンスです

その一例を紹介したいと思います。

 

まずはbeforeの状態ですが「変なクセがついたボヤっとしたボブっぽい何か」という印象

私としては「これではヘアスタイルとは言えない」というのが正直な感想であり、首も短く見えてしまってとてもダサいと感じます

髪質としては直毛でハリがあり多いタイプ

こういった方はパーマを当てたりする事があるのですが、個人的にはあまり良い結果になることはないと思います。

 

濡らすとパーマは出てくるのですが、乾かすと髪質に負けてほとんどなくなります

なくなってくれればまだいいのですが、変なクセを残していくのでスタイルとしてモサくなってしまうわけですね。プラスしてカットがモサいというのもありますが。

私の考えでは「パーマはできない髪質」だと判断します。(パーマについて。で書いていますが私は日本人女性の90%にパーマは必要ないという立場です)

 

afterです

シンプルにご本人が希望していたボブにしただけです。パーマをとったり、パーマを上からかけたりはしていません

首も長く見えますしメリハリも出ました。「洗練されたボブ」という印象ではないでしょうか?

濡らすと一部にパーマは出てきますが、邪魔だったのでほとんど切り落としてしまいました

このようなスタイルを希望するのであれば、パーマなんて必要ない髪質だったということです

直毛だったので自然さを出すためにパーマを当てたのかなと思うのですが、この髪質であればパーマいりません

そもそも「自然さを出すパーマ」がキレイに当たる人はごく僅かです。

四角いボブを美しいボブに。

「ボブにしたら四角くなったから直してほしい!」というのは当店ではよくあります

来店されてみるとまるでスフィンクスやキノコのよう。なんじゃこりゃ・・・と、色々な意味で落胆する瞬間でもあります。

 

beforeの状態です

実は今回の例はマシなほうではありますが、それでも四角いというか自然さがないのはおわかりいただけるかと思います

少なくとも「このスタイルにしたい!」とはならないでしょう。

 

afterです

切られすぎてて直せない部分があったので、4ヶ月ほどかけて2回カットしています

オーソドックなボブです。私はこういうクラシックなスタイルが好きですし、できるだけスタイリングを楽にしたいのであればクラシックが良いと思います

雑誌やSNSでよく見る好き勝手な名前のついたスタイルは好きではありません

高度なスタイリングをしないと完成しませんし、髪質が良くないとスタイルとして成立しないですから。

いくらすいても量は減らない

「量が多いんですいてください」とよく言われるのが我々美容師ですが、私のカットに「すく」というテクニックは存在しません

詳しくはカットについてに書いてありますのでそちらを見てもらいたいですが、いくら量をすいても軽くはならないです。抜くわけではありませんからどこかしらに毛は残ります

やたらめったらすいても穴があいてバランスが壊れ、よくわからないヘアスタイルになるだけなのです

軽くしたいのであれば軽く見えるヘアスタイルを選ぶ、重く見えたいのであれば重く見えるスタイルを選ぶ。それだけのことです

「カットにはすくというテクニックがあり、なおかつ調節できるものだ」という考えは間違いで、目指す髪型が決まった時点でどれくらい切るかは決まるのです。

 

beforeです。量が多く、ザラつきがあり広がる髪質

「多いのですいてほしい」と言ったらこうなったそうですが、よくあるパターンです

もちろんこのような仕上がりでいいのであればこのようにとにかくすけばいいのですが、これが良い人はいないかなと思います。

 

afterです。乾かしただけでスタイリングはしていませんので、後は家でアイロンやコテでお好きなようにすればいいです

切らないと直せませんし、髪型もなにかよくわかんなかったのでショートボブまでカットしました

この髪質でこの髪型ならばこれくらいの量感になります。これ以上すいたらただの破壊であり、ヘアスタイルとして成立しません

もっと軽くしたいのなら、上を短くするなどして髪型が軽く見えるスタイルにするのが良いでしょう。

「すかないで」は途中で終わってください。と同じ意味

「カットにすくというテクニックはない」というのは、美容師でないとなかなかに意味が伝わりにくいようです(美容師でもこの一言で伝わることは少ないですが)

なのでもっと簡単に言ってしまうとこういうことです

「カットを途中で終わってください」

「すかないで」はこれと同じ意味だと思ってください。途中で終わるんだからまともなヘアスタイルにならないのは当然です

ちょっと例を見てみましょう。

 

1週間前にカットしたそうですが、キノコになってしまったので修正でご来店です

広がる髪質なので「すかないで」といったそうですが、先程言ったようにカットを途中で終わってくれと同じ意味ですのでキノコになるのは必然です。そもそものカット自体も汚いのも非常に気になる所。

 

「できるだけ切らないでほしい」という無茶苦茶なことを言われたので(苦笑)まずは最低限の長さをカット

長さをカットする理由は「切らないと直しようがない」「カットが汚すぎてボコボコになっている」という理由です

すでに切られすぎている部分があるのでガタツキなどは完全になくせませんが、それなりにマシにはなりました

とはいえ、まだヘアスタイルにはなっていませんね。キノコなのは変わらずですし、質感もありません。これが途中で終わっている状態です

「すかないで」と言われるとこの状態で終わりにするしかありません。

 

長さを切った状態から質感やシルエットなどのデティールの調整を行いました

私は「すく」という言葉は使いませんが、世間で言われている「すく」という行為を行った状態だと思ってください

どうでしょうか?ちゃんとしたヘアスタイルになっていると思うのですが。これを見た後でも「絶対にすきたくない」というのであれば、それはもう個人の好みですので良いと思います

しかし私個人の考えとしては「それではヘアスタイルにはならない」と考えてます。

非常に弱い髪質の縮毛矯正

縮毛矯正でよくある問題が以下の2点です

・痛みすぎてチリチリになった
・まっすぐになりすぎた

これは非常に簡単な理由でして髪質が耐えれる以上のパワーで矯正したからです。要は技術的に未熟だから起こる事なわけですね

植毛矯正はどこの美容室でもやっているメニューですが、個人的にはほとんどの美容室でメニュー化するべきではないと思っています。難しい技術ですからね

当店は縮毛矯正専門店でもありませんし、矯正に関する知識や技術がとても高いわけではありませんが、通常範囲内のクセでしたら大体対応可能です。

 

まずbeforeです

髪質としては非常に薬剤や熱に弱いタイプ。そしてクセは細かいウネウネとチリついた手触りがあって広がる

矯正しないとヘアスタイルにならないタイプですね。

 

afterです。矯正していないといっても信じてもらえそうな自然なストレートになりました

特別むずかしいことはしていませんが、誰でもできることではないというのはだけは言わせていただきます(高料金の矯正専門店の美容師さんはもっと手間もかけますし上手いですが)

他には特に書くことがありません。それくらい矯正もカットもシンプルなことしかしていません

「内に入るカット」とか、「自然な矯正」とかそんな複雑そうなことはなにもしていません(そんなものこの世にない)。当店の技術でフツーに施術しただけです。

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